平櫛田中 ひらくしでんちゅう(彫刻家 物故作家)
1872年(明治5年)〜1979年(昭和54年)
平櫛田中作 沙門良寛像 木彫に彩色
< 心が宿る彫刻を創り続けた彫刻美術の巨匠 >
骨格や筋肉の動きを熟知したうえで人体構造や質量を正確に表現する造形力。そして表面だけのリアリズムの追求ではなく、モチーフとなる対象の内面までも表現して近現代彫刻に大きな影響を与えました。
(一昨年の2022年は平櫛田中 生誕150年の年でした)
< 私の大好きな美術館の1つ 東京都小平市にある平櫛田中彫刻美術館 >
平櫛田中先生の旧宅をもとにしたこちらの敷地。美術館に入館する際にふと庭に目を向けると、そこに置かれた巨大な「楠」の原木に圧倒されます。この巨大な原木は、平櫛田中先生が100歳のときに20年30年先の制作までも想定して取り寄せた原木だという事です。
そして、館内では魂が込められた作品群が出迎えてくれます。その圧倒的な存在感の作品群を拝見して、心が高揚した状態のまま美術館を退出して再び庭の巨大な「楠」の原木を眺めると、偉大な巨匠が本当にこの場所に存在していたこと。そして、この場所で実際に日々制作をなさっていたという感動を肌で感じることができます。
何度訪れても、毎回心が高揚してしまう大好きな美術館です。
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