藤田嗣治は、世界中の画家がパリに集まっていた1920年代に
ピカソ、モディリアニ、マチスなどと互角に渡り合えた唯一の
日本人作家だったんではないかと思います。
この本では、この藤田嗣治の幼少期から最期までの激しい人生を描いています。
藤田嗣治は、幼い時期に母を亡くし、父とは疎遠だった。
そんな子供時代を経験を考えると、
彼は愛を知らぬままに育ったんではないかと思います。
そんな事を考えると、パリ時代の奇抜な格好や行動の意味を理解出来ると思います。
そして最期まで日本的な村社会には馴染む事は出来なかった。
国籍も捨て、カトリックに改宗した。
日本を愛しながらも愛される事はなく、不当な評価を受けたと感じていたと思う。
この本を読み終わった時には、ちょっと悲しい気持ちになった。
藤田嗣治は、日本人ではなくフランス人に生まれていたら、
どんな人生だったんだろうかと一人考えてしまった。
普段の仕事として大好きな藤田嗣治 作品の販売や買取などをしていますが、
読書後は更にもっと好きになりました。
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