横山大観の価格や価値について解説します~人気作品や高額査定のポイントもご紹介~

横山大観の価格についてご紹介

横山大観の価格は高額がつくこともあり、テレビ番組でも話題になることがあります。

買取を考えている方は、どれほどの価格がつくのか気になるのではないでしょうか。

横山大観 価格 神州の正気

横山大観は、過去に1億円以上の価格がついた作品もある人気作家です。

この記事では美術品の査定・鑑定相談を行う花田美術が、横山大観の価格(買取査定)の相場や評価が高い作品のポイントなどをご紹介します。

まずは横山大観の作品の価格について詳しくご説明する前に、横山大観がどのような人物なのか、また菱田春草と横山大観が作りあげた朦朧体についてまとめました。

 

横山大観は日本画の巨匠

横山大観は日本画の巨匠といわれている人物です。

東京美術学校の一期生で、卒業後は師である岡倉天心が結成した日本美術院の創設に参加し、第一回展覧会で横山大観の「屈原」が発表されました。

1900年代からは菱田春草と共に、後に「朦朧体」と呼ばれるようになる新しい技法を研究します。

この技法が欧米で高く評価されたことを機に日本でも評価され始めます。

また、度々皇室へ作品を献上しており、三の丸尚蔵館(宮内庁)には御下命を受けて制作された「朝陽霊峯」が所蔵されています。

このように、横山大観は新しい技法の確立などの功績が評価されており、文化勲章の第一回受章者にもなりました。

横山大観の美術発展への貢献は、日本画の巨匠といわれる所以でもあります。

横山大観の技法は先程も触れましたが、1900年代に菱田春草と確立した技法「朦朧体」が有名です。

朦朧体という言葉は守旧派による批判的な意味を持ちますが、現在ではその技法を表す言葉として使用されています。

これは没線描法という、線をはっきりと書かない技法が用いられています。

東洋画の伝統とは異なる技法だったため、守旧派からの評価は厳しいものでした。

その後、没線描法の混濁を克服するために発案された没線彩画描法が発表されます。

これは明るい色彩が特徴的な西洋絵具を使用した技法で、この技法が朦朧体の評価を覆すきっかけにもなりました。

このように朦朧体は横山大観と菱田春草が作り上げた技法として注目されがちですが、実は高額な作品が朦朧体であるというわけではありません。

 

花田美術は横山大観の作品を買取いたします

花田美術は、横山大観の買取査定を行っております。

1983年設立以来、横山大観などの日本画に限らず洋画、掛け軸、陶磁器などさまざまな美術品の買取・査定・鑑定相談を承っております。

横山大観 価格 花田美術 画廊

先程も解説しましたが、横山大観の作品は朦朧体であるから高額というわけではなく、需要と供給によって形成され、年代、図柄、出来、状態等によって大きく異なります。

さらに売買実例価格や精通者意見価格などを参考に、様々な観点から評価いたします。

お持ちの作品にどのくらいの価値があるのか知りたい方、買取をご検討されている方は、お気軽に横山大観作品専用お問合せフォームよりご連絡ください。

横山大観の作品に関するお問合せフォームはこちら

また銀座には店舗もあり、そちらでも査定・買取などが可能ですので、お気軽にお立ち寄りください。

横山大観の作品の買取につきましては下記記事でも解説しております。

横山大観の作品の買取についてはこちら

 

横山大観の値段の相場や作品の価値

横山大観の値段の相場や作品の価値について詳しく解説します。

横山大観の作品は高額で買取される作家で、真作であれば数百万円以上の価格がつくことが多いです。

実際には、300万円から1000万円位がほとんどかと思います。

ただ、作品のサイズや構図や色目や状態などにもよりますので、価格の相場は一概にどのくらいとは言い切れません。

では過去にどのような作品が高く評価されてきたのでしょうか。

ここからは、横山大観が高額査定されたときの価格や価値の高い人気作品についてご紹介します。

これまでに、どのような作品が高額査定されたのか、その価値について気になる方はご参考になさってください。

 

富士山をモチーフにした作品が人気

富士山をモチーフにした作品は、横山大観の作品の中で最も人気が高く、高額なケースが多くなります。

横山大観 価格 霊峰富士

横山大観は生涯を通して多くの富士図を描き、その数は1000点以上あります。

それだけ描かれている富士図が高く評価される理由は、人気が高く需要があるからです。

過去には富士山がモチーフになっていることで評価価格が上がり、2億円の値がついた作品もあります。

中でも特に有名な作品は「海山十題」です。

この作品は横山大観の画業50年、そして紀元2600年を記念して1940年に制作されました。

作品の正式名称は「海に因む十題」「山に因む十題」で、計20幅あります。

横山大観 価格 讃春

当時は作品が公開されると、すべての作品が売約済みとなるほど人気を博しました。

戦後長い間所在不明の作品もありましたが、現在では全ての作品の所在がわかっています。

富士をモチーフにした作品の中でも、どういった作品が評価されやすいかなどは記事の後半で詳しく解説します。

 

なんでも鑑定団で真贋含め作品がよく登場する作家

横山大観の作品は人気鑑定番組である「なんでも鑑定団」に登場したことがあります。

2016年5月31日の放送で登場した作品の価格は、2,500万円でした。

この作品は富士をモチーフに、昭和23年に制作されたものでした。

続いて、2019年5月14日の放送で登場した横山大観の作品の価格は450万円でした。

ただ、シミがなければ500万の価値があったと評価されており、作品の状態で50万円も価格が下がってしまった結果となりました。

一方で、なんでも鑑定団では横山大観の贋作もたくさん登場しています。

その理由は、昔、横山大観を騙った無名画家が何人もいたからです。

こうした贋作がたくさんあるため、本物であるかどうか不明な場合は、まずは、お写真をメールか郵送で花田美術までお送りいただければ無料でアドバイスいたします。

その上で横山大観記念館で鑑定登録をすべきかなどのアドバイスをいたしますので、お気軽にご相談下さい。

 

横山大観の価格や評価が上がる作品のポイント

横山大観の価格や評価が上がる基準はいくつかあります。

今回はそのポイントの一部をまとめました。

  • モチーフ(図柄)
  • 制作年代
  • 共箱・共シールの有無
  • 鑑定の登録の有無
  • 修復・手直しをしていないか
  • 保管方法

具体的にどういったところを見るのか、評価価格が上がるポイントを詳しくご紹介します。

もし今回ご紹介するポイントに当てはまらなくても、他の要素から評価価格が上がる可能性もあります。

横山大観の作品についてご不明な点などございましたら、花田美術までお気軽にご相談ください。

 

モチーフ(図柄)

先ほども解説したように、最も評価が高いモチーフは富士です。

横山大観 価格 讃春

富士をモチーフにしている作品でも画題は様々で、「不二」や「富嶽」など富士の別名が画題になっているものもあります。

富士の図柄で代表的な作品は、「霊峰富士」「霊峰不二」「富嶽春暁」などです。

また、雲海、日の出(旭日)が一緒に描かれている富士の図柄であると、より評価価格が上がりやすくなります。

お持ちの横山大観の作品に、富士の他、雲海、日の出(旭日)が描かれているか確認してみると良いでしょう。

 

制作年代

横山大観は富士の図柄が評価されやすいのですが、その中でも制作年代によって価値は異なります。

一番高額な査定がされやすい作品が多い時代は、昭和14年頃から昭和22年です。

所謂「抜け落款」といわれる時代です。

横山大観 価格 昭和22年 抜け落款

「抜け落款」は、一番勢いのある時代といわれており、高い価格がつく作品が多いです。

その次に評価されるのは「角落款(つのらっかん)」と「最晩年」といわれる落款の時代です。
※「角落款」は、「行書体落款」と表記されることもあります。

なお、先ほどご紹介したなんでも鑑定団で2,500万円の価格がついた富士図は、「最晩年」といわれる落款の時代に制作されたものでした。

  • 角落款…昭和5年後半から14年前半まで(62歳~71歳)
  • 抜け落款…昭和14年中旬から22年中旬まで(72歳~79歳)
  • 最晩年…昭和22年中旬から亡くなる32年まで(80歳~89歳)

 

共箱や共シールの有無

共箱や共シールの有無で評価額は大きく変わります。

横山大観は作品が完成した証として最後にサインを入れ、その後に箱書きの揮毫(きごう)をしています。

これらをそれぞれ共シール・共箱と言い、証明書としての意味合いを持っているのです。

大観記念館での登録と共に、共箱や共シールが有れば、購入される方には特に喜ばれます。

余談にはなりますが、なんでも鑑定団などのテレビでも、おもちゃの鑑定で箱があると値段が上がるケースがあります。

そういった場面があると、コレクターの心理としては共通する部分があるように思えます。

 

鑑定の登録の有無

美術品には鑑定書がつけられる事が多いと感じますが、横山大観の鑑定書を提示された場合は、それはかなり怪しいと感じてしまいます。

なぜなら、横山大観に鑑定書という物は存在しないからです。

では、横山大観の鑑定はどうなっているかと言いますと、横山大観記念館で鑑定を行い、真筆に関しては登録をすることになっています。

その際、鑑定書ではなく登録番号が割り振られます。

また、鑑定は公式鑑定人である、横山隆さん、寺内秀一さん、横山浩一さんの三名で行っています。 (2023年現在)

鑑定料金は掛軸や額の場合は1点につき30,000円です。

また屏風の場合は一曲60,000円になります。

因みに、再鑑定の場合も同額になります。

更に真筆の場合は登録料30,000円が別途必要となります。

 

自分で修復や手直しを依頼しない

カビやシミがある場合、直してから売却をした方が良いかとご相談されることが多々ありますが、絶対にお勧めいたしません。

理由は、修復家にもレベルの違いがあるからです。

修復家のレベルが低い場合、シミやカビは綺麗に落ちたが、作品の色も同じように落ちてしまったというようなことがあります。

そうすると、評価価格にも影響が出てしまいます。

また、一流の修復家は、我々美術商からのみ依頼を受けているケースがほとんどです。

なぜなら、良い修復結果を生み出すには、お互いに意見をすり合わせる必要があり、それにはお互いの知識や経験値があって始めて成り立つ物であるからです。

とても大切な話ですので、必ず修復などに精通している画商に相談していただければと思います。

 

保管方法に注意する

なんでも鑑定団でもシミが原因で50万円も価格が下がった例があったように、作品の状態を保つことはとても重要です。

価格が数百万円も下がる例は本当にたくさんありますので、評価価格が下がらないようにするためにも、正しい保管方法を実践しましょう。

保管方法は、温度や湿度が重要になってきます。

一般の家庭では難しいと思いますが、年に一度だけでもしていただきたいことが1つあります。

それは、冬など乾燥した時期に一度全部の作品を出して陰干しをすることです。

それによって、極端に湿気を帯びた状態で何年も桐箱の中にしまってあるなどという状態にはなりません。

また、年に一度でも作品の状態も確認出来ますので、シミやカビが発生した場合も早めに対処が出来ます。

是非、作品の為に陰干しをお願いします。

また絶対にして欲しくない事は、天袋にしまう事です。

天袋は、湿度が高くなる事が多々ある為です。

多くのケースでカビだらけになってしまいます。

ここまで評価のポイントをご紹介いたしましたが、査定結果は作品によって異なりますので、花田美術(電話番号 03-3289-0668)までお気軽にご相談ください。

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横山大観の作品の値段を知りたい方は花田美術へ

横山大観の作品の値段(買取価格など)を知りたい方、その他査定や買取についてご相談したい方は花田美術へご連絡ください。

一般的に美術品の評価価格は、需要と供給のバランス、作品の図柄、色合い、作品の状態、サイズ、年代、共シールや共箱書きの有無、鑑定証書の有無等により、同じ作家の作品内でも大きく変わります。

美術品の評価価格や買い取り価格が本当に正当な価格かどうかを見極めることは、美術品の知識や売買経験が豊富でなければ大変難しいことです。

御来店いただければ豊富に資料もありますので、客観的なデータなどを開示しながら、親切、丁寧にご説明いたします。

まずは、お気軽にご相談下さい。

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