棟方志功の版画(板画)の相場は?買取価格や査定のポイントについて解説します

棟方志功の版画(板画)の相場と作品の価値について

棟方志功の版画の相場と作品の価値について、美術品の査定・買取を行う花田美術がご紹介いたします。

花田美術では棟方志功の美術品の鑑定・査定・買取に対応しておりますので、作品をお持ちの方はお気軽にご相談ください。

棟方志功は大変人気のある作家ですが、どういったところが評価されていると思いますか?

作品をご覧いただくと分かるように、その大胆でありながら繊細さも併せ持ち、情熱的に彫りすすめる姿からは想像ができない、情緒的な作品が生み出され、それらは多くの人の心をつかみ、高く評価されています。

棟方志功 版画 相場くちなし妃の柵

棟方志功は版画が有名ですが、書の作品や倭画とよばれる肉筆画の作品も多く制作されています。

美術品鑑定のテレビ番組では棟方志功の書が登場し、その大胆で圧倒的な迫力のある筆運びが評価されて300万円の評価価格がつきました。

今回は棟方志功の版画(板画)の相場や価値、評価のポイントなどをご紹介します。

 

棟方志功の板画(版画)の相場

棟方志功の版画の相場につきまして、作品をお持ちの方は気になるのではないでしょうか。

ちなみに、棟方志功の木版画は、版画ではなく、どうして板画と書かれていることが多いのかご存じでしょうか。

私が好きな本で、昭和38年に出版された棟方志功による花深処無行跡という書籍があり、そちらで板画について言及している箇所があります。

棟方志功ご本人の言葉で、ニュアンスまで分かる非常に良い言葉が続きますので、それを引用いたします。

わたくしが板画という字を使うので、板と版とどうちがうのかと聞く人がいるんですよ。

まえまえ、わたくしも板画をはじめたころは、版という字を使っていたんだが板画の心がわかってからは、やっぱり、板画というものは板の生まれた性質を大事にあつかわなければならない。

木の魂というものをじかに生み出さなければダメだと思いましてね。他の人達の版画とは別な性質から生まれていかなければいけない。

板の声を聞くというのが、板という字を使うことにしたわけなんです。

しかし、これは私だけでは無いんで、江戸の後期頃の板画家はこの板を使っています。

板元などというときはこの板だし、私は木板画専門ですから、この板を使った方がほんとうだと思って、この板を使っているんです。

もともといま普遍的に使われている“版”は“板”を半分にした字なんですね。

ですから、半分にするよりも、全部の意味を持たせた方が良いと、この板の字を使っているんですよ。

/棟方志功

では棟方志功の板画(版画)の相場について詳しくご紹介します。

世の中に比較的多く出回っている板画(版画)の作品類に限って申し上げますと、相場は概ね100,000円〜5,000,000円位になります。

とても幅広い相場だと感じられる方もいらっしゃるでしょう。

棟方志功 版画 相場 紫袂の柵

相場価格に関しまして、作品のモチーフや制作年代、サイズなどにより価格が大きく異なるため、一概には言えません。

もし相場ではなく、お持ちの棟方志功の板画(版画)の具体的な評価価格を知りたい場合は、花田美術へお気軽にお問い合わせください。

 

板画(版画)の相場が幅広い理由

棟方志功の板画(版画)の相場価格が幅広い理由は、先に申し上げた以外にも、彩色の有無や、墨付きの良さ、サインの有無、支持体である紙の状態などにより評価が大きく変わるためです。

当然ながら、異なる板画(版画)であれば、相場価格も変わります。

棟方志功 版画 相場 大顔の柵

さらに、葉書き程の小さいサイズから、畳1枚より大きなサイズまで、様々な種類の板画(版画)があるため、金額の幅が大変大きくなってしまうのです。

また人気のあるモチーフだけでなく、玄人好みのモチーフもあります。

比較的誰が見ても棟方志功らしいと思えるような、代表的なモチーフの板画(版画)の方が需要が高いため、そういった作品の相場は高くなります。

 

棟方志功の経歴と代表作

棟方志功は人気の高い作家ですが、どのような経歴を持ち、どのような代表作があるのかをここでは詳しくご紹介します。

棟方志功はゴッホの「ひまわり」の原色版を見た際に、「わだばゴッホになる」と叫んだ話が有名です。

画家を目指す決意をした棟方志功は、21歳の頃に上京して絵画を勉強しました。

この頃は油絵を描いていましたが、油絵では西洋人よりも上に出られないのではないかと考え、海外でも高く評価されていた木版画に注目しました。

棟方志功 版画 相場 十大弟子阿難陀

こうして板画(版画)の道に進み、国内で高い評価を受けるようになりました。

昭和31年には、第28回ヴェネツィア・ビエンナーレで国際版画大賞を受賞しました。

国際版画大賞の受賞を機に、棟方志功は「世界のムナカタ」と国際的に評価されるようになります。

代表作はヴェネツィア・ビエンナーレに出品された「二菩薩釈迦十大弟子」という題名の仏教を主題にして取り扱った板画(版画)作品です。

 

棟方志功の作風や技法について

棟方志功は主に板画(版画)をメインに作品を残しています。

板画(版画)は丸刀で線を陰刻する技法を用いて、独自の世界観を表現しています。

棟方志功 版画 相場 双天妃の柵

冒頭でもご紹介しましたが、書も多数残しており、特に晩年の書については、その勢いのある堂々たる作品が高く評価されています。

棟方志功 版画 相場 書 乾坤

その他、肉筆の倭画、油彩画、陶器作品があります。

また数点しかありませんが、試験的に作家本人が作ったリトグラフなどもあります。

 

棟方志功の査定の流れ

棟方志功の板画(版画)などの美術品の査定をどのように行うのか、ここからは花田美術の査定の流れをご説明します。

弊社へ査定のご依頼をお考えの方はぜひご参考ください。

 

【棟方志功の裏彩色の無い、墨だけの板画(版画)作品の場合】

棟方志功 版画 相場 御遷化の柵

墨付きの濃さ、本紙の状態、鉛筆サインの有無、共シールや箱書きの有無、鑑定証書の有無などが分かれば、概算で査定額をご案内することができます。

 

【彩色のある作品類や、倭画や油彩画などの肉筆作品の場合】

棟方志功 版画 相場 薔薇妃の柵

色合いでも評価相場価格が大きく変わってくるため、写真やパソコンの画面で見る画像ですと、実物の作品の色合いとは大きく異なっている場合が多いです。

 

そのため、概算での査定額をご案内することが困難な場合が多くあります。

その作品のもつ雰囲気など、棟方志功作品が放つ微妙な色合いによる色気など、細かなニュアンスは実物を拝見しないと分かりません。

個々の作品が持つ魅力を十分に拝見したいので、可能であれば実物を拝見したいと思います。

花田美術は銀座に画廊がありますので、お近くの方は気軽にお持ち込みいただけると思います。

遠方にお住いの方や、ご来店が困難な状況にあるお客様の場合は、美術専門の運送会社や梱包会社を手配いたしますし、状況に因っては、お伺いすることも可能な場合もございますので、心配は無用です。

もし査定などに不安がある場合はまずご相談ください。お気軽にお問い合わせください。

 

棟方志功の買取価格が相場よりも高くなるポイントとは?

棟方志功の買取価格が相場よりも高くなるポイントはあるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

さまざまな観点から見て評価しますが、主に下記のポイントに当てはまる板画(版画)などの作品は相場よりも高くなりやすいです。

 

【相場よりも買取価格が高くなるポイント】

  • 墨付きが濃い
  • 鉛筆サインがある
  • 共シールがある
  • 共箱がある
  • 彩色が濃くて綺麗
  • 金彩が施されている

 

作家が自分の作品だと認めた証である共シールや共箱があるということは、それらがあることを重視するコレクターも多く、評価が上がり、相場よりも高くなる可能性があります。

棟方志功 版画 相場 連枝の柵

また、査定の流れでもご紹介したように、彩色のある作品は色合いが査定のポイントになります。

作品をお持ち込みいただけますと、実物を拝見して、より詳細にご案内することが可能です。

まずはお問い合わせください。

棟方志功の板画(版画)の査定のご相談は花田美術へ

棟方志功の板画(版画)や、その他、美術品の査定のご相談を承ります。

この記事では、参考に板画(版画)の相場をご紹介しましたが、相場価格は非常に幅広いため、直接ご連絡いただき、実物を詳しく拝見することが一番正確なご案内ができ、話がスムーズです。

ただ、特に初めて問い合わせをする方の場合、不安に思い、問い合わせをためらっている方も多くいらっしゃるかと思います。

当社は昭和58年の創業から長きにわたって様々な作品の買取、販売などを行ってきた実績があります。

査定や買取のご相談を頂きましたら、作品を拝見した上で正確な査定をし、お客様のご希望にそい、かつ、その作品の売却方法として適当な売却方法等をご提案いたします。

ご売却を無理におすすめしたり、ご提案内容を強制することなど、一切ございませんので、ご安心ください。

東京都中央区銀座6-3-7アオキタワー1階には弊社の画廊があり、査定をご希望の方は作品を直接お持ち込み頂けます。

信頼のできる美術商での買取、ご売却をお考えの方は、ぜひ花田美術までお気軽にご連絡ください。

▶美術品の売却・鑑定・査定相談について

電話番号 03-3289-0668

お問い合わせボタン