草間彌生のかぼちゃの値段
草間彌生のかぼちゃの値段について解説します。
草間彌生の作品といえば「かぼちゃ」を例に挙げる方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?
かぼちゃのモチーフは、今や草間彌生作品の代名詞といえ、人気が非常に高いです。
またその人気に比例して値段も高く、他のモチーフと比べて相場が安定しています。
なお具体的な値段に関しては、同じかぼちゃのモチーフでもオリジナルの油彩画なのか、版画なのか等、制作技法によって大きく変わってきます。
例えば同じサイズのかぼちゃの作品でも、油彩画は版画の10〜20倍の値段になることも珍しくはありません。
草間彌生のかぼちゃの市場価値
草間彌生はかぼちゃ以外にも様々なモチーフを作品の中で描いています。
Infinity Netsという網が画面全体に張り巡らされた作品や、花、魚、靴、灰皿、レモンスカッシュ、富士山など、どの作品もひと目見たら草間彌生が制作したと分かるような特徴があります。
その中でもかぼちゃは群を抜いて人気が高く、市場価値も高い傾向にあります。
なお、Infinity Netsもかぼちゃと並ぶほどの人気があり、これまでの最高落札額1,049万ドル(日本円で約13億5,000万円)で落札された作品はInfinity Netsでした。
現在までの最高落札額順に作品を見ていくと、1番目・2番目はInfinity Nets、3番目に値段が高額だったのがかぼちゃであることからも、その人気の高さが窺えます。
かぼちゃをモチーフとした絵画の最高落札額
草間彌生のかぼちゃの絵画で最も高い落札額だった作品は、60号のかぼちゃで値段は5,200万香港ドル(日本円で約7億7,000万円)です。
2021年のクリスティーズ香港にて出品された、アクリル絵の具で描かれたキャンバス作品です。
黄色のかぼちゃで丸めのフォルムが印象的な作品です。
かぼちゃの作品は黄色、赤、青、緑など様々な色のパターンがあり、総じて人気が高いですが、特に黄色のかぼちゃの値段が高くなる傾向があります。
草間彌生のかぼちゃについて
草間彌生といえば「かぼちゃ」のイメージが強くありますが、実は最初からかぼちゃを描いていたというわけではないのです。
1960年頃からニューヨークを拠点に芸術家としての活動をしていた草間彌生ですが、彼女の「かぼちゃ」の作品が注目されたのは約30年後の1993年のことです。
ヴェネツィア・ビエンナーレという1895年から続く、世界で最も歴史の長い国際美術展でのことでした。
そこで発表されたのは1991年に制作された「Mirror Room (Pumpkin)」というインスタレーション作品で、このことがきっかけで草間彌生はニューヨークのアートシーンから再注目されることになり、以降かぼちゃの作品を多数制作するようになりました。
草間彌生の作品の特徴
草間彌生の作品の特徴といえば水玉模様、網目模様、かぼちゃ、鮮やかな色彩といったことが挙げられます。
画面全体にびっしりと描かれたドットの集合体は、思わず目を背けたくなるような凄まじさを感じますが、実際に彼女の制作する作品のモチーフは幼少期の頃から経験してきた幻視や幻聴に影響されています。
「恐怖」を「美」として昇華し、どこまでも続く無限を感じさせる宇宙のような世界観は草間彌生にしか生み出せない唯一無二のものといえるでしょう。
草間彌生がかぼちゃをモチーフにした理由
草間彌生にとってかぼちゃは、幼少期に統合失調症による幻聴・幻視に悩まされていた頃からそばにあったものであり、その頃からすでにかぼちゃの絵を描いていたそうです。
かぼちゃの持つ色や丸いフォルム、そして優しい触り心地に惹かれ、その存在は彼女の心に寄り添ってくれたのでしょう。
またかぼちゃは草間彌生における変身願望の対象であると言われており、彼女にとって特別なモチーフに他ならないのです。
草間彌生の作品の査定方法
草間彌生の作品の査定方法は、主に作品のモチーフ・サイズ・技法を確認することである程度の値段は固まってきます。
それに加え、サインの有無、株式会社草間彌生への作品登録と登録カードの有無、修復の有無、シミ・カビ・ヤケ等の作品状態の良否なども買取業者が査定時に注視するポイントです。
なお弊社はアクリル画、油彩画、水彩画などの1点もののオリジナル作品を主に取り扱わせて頂いておりますが、版画作品についても弊社とお取引があり信頼できる会社のご紹介や、売却のアドバイスをして差し上げることはできますので、お気軽にご相談くださいませ。
現代アートを売却される際の注意点
現代アートに限らず美術品全体にいえることですが、相場価格というものは変動するものです。
お客様がお持ちの作品をご売却されるにあたって、高い価格の時にお売りになることが出来ればそれがベストだと思います。
ただ右肩上がりで相場価格が上昇している時であれば「更に値段が上がるのを待ってみよう」と思うことも自然ですし、急に相場が落ち始めた時に急いで売却しても、その数年後にはまた値段が上がり始めたというような場合もあります。
よって売却のタイミングというものは、私たち美術商であっても断言することが難しく、いつの時代もお客様が悩まれるポイントです。
そこで重要となってくることが、画廊などの買取業者に査定をしてもらう際にオークションデータ等の売買の客観的資料を提示してもらい、お客様の中でもある程度の相場感を理解して頂くことだと考えております。
お客様ご自身でも知識を持たれることで、買取業者のアドバイスの良し悪しや相性を判断することも出来ますし、お客様にとって後悔のないご売却に繋がることと思います。
お持ちの草間彌生の作品の詳細の値段を知りたい方は花田美術へ
お客様がお持ちの草間彌生作品の査定を無料で行っております。
詳しい値段をお知りになりたい時はお気軽にお問い合わせ(03-3289-0668)くださいませ。
また値段以外のことでも、例えば鑑定証書の取得をしたい、作品状態を見てもらいたいなどのご相談も承っております。
なお美術品をご売却する際のアドバイスとして、買取業者を最初から一社に絞られるのも良いかと思いますが、2〜3社にお聞きになって金額感や買取業者の雰囲気などを比較されるとよりお客様の中での納得感が高まるかと思います。