上村松園の相場は?作品の査定は花田美術へ
上村松園の買取の相場を調べて、お持ちの作品にどのくらいの価値があるのか、おおよその価格を知りたい方も多いのではないでしょうか。上村松園の作品全体の相場を申し上げるのは、正直難しいところです。なぜなら100万円の作品もあれば、1,000万円以上の価格がつく作品もあるからです。
上村松園の作品の場合は、絵柄、構図、描き込み量などさまざまな要素から評価されますので、相場もそれだけ幅広くなります。では、今お手元にある作品の相場だけでも知りたいという場合や、もっと具体的な価格を知りたい場合はどうすれば良いのか、その方法についてご紹介します。
上村松園の価格の相場の調べ方
ご自身で上村松園の作品の相場を調べるのはとても難しいと思います。先述した要素のほか、年代や色目や出来、保存状態、修復歴なども査定において着目しますので、オークション相場を見ただけでは判断できません。もし相場を知りたい方は、お近くにいらっしゃる信頼のできる美術商さんにご相談されるのが一番でしょう。
花田美術では、メールにて作品のお写真を送っていただけますと、概算をお伝えすることもできます。また遠方にお住まいの方でも安心してご利用いただけるよう、査定の際には美術専門の配送業者を手配いたしますので、お気軽にご相談ください。
相場ではなく具体的な価格を知りたいときは?
相場ではなく、お持ちの作品の具体的な価格を知りたい場合は、査定をご検討ください。ただし査定となると、適正な価格を提示してもらえるか不安で、なかなかその一歩が踏み出せずにいる方も多いでしょう。そのために、ご自身で相場を調べている方もいらっしゃると思います。
花田美術では、「売却の予定はないが、作品にどのくらいの価格がつくのかを確認したい」という、査定のみのご相談も承っております。査定の際には、オークションカタログなどのデータを開示しながら作品の相場感を分かりやすくご説明し、適正金額をご提示しますのでご安心ください。査定のご相談は、お電話(03-3289-0668)またはお問い合わせフォームにて承っております。まずはお気軽にお問い合わせください。
上村松園の日本画家としての人生
上村松園は日本画家としてどのような人生を歩んできたのでしょうか。当時、絵を描ける女性は教養があると見なされ称賛されていましたが、保守的な日本画壇の中で作家として女性が活躍するには大きな壁がありました。ある時には、ライバルである男性作家から誹謗中傷を受けたり、展覧会に出品した作品に落書きをされる事件もありました。しかし、そのような中でも毅然とした対応で展示を続けたことは大きな話題になりました。
こうして、苦境に立たされても一切妥協することなく画業を成就させた上村松園は、女性で初めての文化勲章を受章することとなりました。
支えとなった「母」への思慕
上村松園は生まれる前に父親を亡くしたため、母親は2人の娘(上村松園とその姉)を女手一つで育て上げました。上村松園にとって母親は最も大切な存在であり、最大の理解者でもありました。当時、女性が作家として生きていくことは日本では考えられないことでした。そのため、親戚一同からも「女性が絵など勉強してどうする!」と痛烈な批判を受けていました。
それでも彼女の母親は、一切臆することなく絵の道に進むことを後押しし、常に応援してくれる存在だったのです。逆に言えば、あの母なくしては上村松園の偉大な作品は生まれてこなかったと言えます。それほど大きな存在だったと思います。
国宝・重要文化財にも指定された代表作
上村松園の代表作はいくつかありますが、その中で1点をあげるとすれば「序の舞(1936年)」です。この作品は、女性の心の内に秘めた気持ちや強い意思を、扇を真っ直ぐに毅然と見つめる姿で表現しています。今までずっと支えてきてくれた母親を亡くした上村松園が、母の芯の部分を描いたように感じられます。
なお、「序の舞」は2000年に重要文化財に指定された作品です。現在は東京藝術大学に収蔵されており、東京藝術大学大学美術館などの美術館の展覧会などで見ることができます。詳しくは各美術館の展覧会情報をご覧ください。
上村松園が人気の理由
上村松園が人気の理由は、美人画を通して女性の内面の美しさを表現しようとしたところにあります。当時の彼女に対する風向きは強かったものの、それまでにない形式の美人画は人気を呼び、1948年には女性として初めて文化勲章を受賞しました。現在では、日本の美人画を語る上では欠かせない作家として上村松園の名が挙がるほど人気です。
ここからは、上村松園が描く美人画に焦点を当て、その魅力についてより詳しくご説明します。
多くの人々を魅了する美人画
上村松園の最大の魅力は、女性の優美さを描きながらも毅然として犯しがたい品格を描ける唯一無二の作家であり、後にも先にも上村松園が頂点であるからだと思います。
上村松園自身の言葉に「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願とするところのものである」という言葉があります。まさにこの言葉を具現化した作品を描いているのです。女性の内側の美や清浄さを感じられ、見る人の邪念をも晴らすような作品が多くの人々を魅了していると言えます。
上村松園の作品の査定・評価ポイント
上村松園の作品の査定をお考えの方に、査定・評価のポイントをご紹介します。上村松園は人気の高い作家ですが、冒頭でご説明したようにさまざまな要素によって評価が変わるため、その相場は申し上げにくいところです。そこで、査定時にはどこを着目するのか、またどのようなところが査定に影響を及ぼすのかをご説明しますので、ご参考にされてください。
なお、ここでご紹介する内容はあくまで評価の要素の一部ですので、お持ちの作品の評価や査定額などを具体的に知りたい方は花田美術へご相談ください。
女性のお顔が鮮明に描かれた美人画
高い査定額が出る作品の特徴としては、美人画であれば彩り鮮やかで大首(女性のお顔が大きく描かれている)の作品です。特に、お顔への描き込みが繊細で表情に趣がある作品ほど人気が高いため、その相場も高くなります。
実際に上村松園の代表作(「雪(1939年)」や「母子(1934年)」など)を見ていただくと、どういった作品が人気なのか分かりやすいでしょう。反対に女性のお顔が見えない構図や描き込みが少ない作品は、上記のような特徴のある作品に比べて高額にはなりにくいです。
制作年代・作品の状態
どの作家にも言えることですが、若い頃に描かれた作品よりも晩年に近い作品の方が高額になる傾向があります。なぜなら、まだ名が知られる前の作品よりも、独自の表現が確立し、名が知られるようになってからの作品の方が人気が高いからです。
その他に、作品の状態も大きく査定に影響します。もちろん修復などがなく、良い状態の作品が好ましいのですが、修復家の水準が低いと、場合によっては修復前の方が査定額が高かったケースもございます。修復も信頼出来る美術商に相談して行うことが大切です。花田美術では修復などに関するアドバイスも差し上げますので、修復はされずにそのままの状態でご相談ください。
鑑定書の有無
鑑定の有無は当然査定に大きく影響しますので、事前に鑑定証を得ることをおすすめします。ただし上村松園の場合、鑑定にかかる費用は総額8万円と高額です。花田美術では、鑑定が必要かどうかを無料で見て差し上げます。費用が高額ですので、鑑定の必要がない可能性もあることを考慮すれば、お客様にとっても事前に相談されたほうが良いと思います。鑑定前に一度お電話(03-3289-0668)、またはお問い合わせフォームよりご相談ください。
なお、上村松園の作品は、東美鑑定評価機構鑑定委員会にて真贋の鑑定をしております。鑑定費用は鑑定料5万円、登録管理料・鑑定証書発行料3万円、合計8万円です。
上村松園の相場については花田美術にお問合せください
上村松園の相場は一概に申し上げられず、作品によって評価が大きく異なります。上村松園の作品をお持ちで、その相場感を知りたいという方は花田美術までお問い合わせください。
査定となると、作品を預けて査定が終わるのをただ待つという印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか。花田美術では作品を拝見し、詳細なデータを開示しながら相場感などをご説明した上でお値段をご提示いたします。もちろん、分からないことがあればその場でご質問いただけます。
また、先に作品のお写真を送っていただけますと、概算をお伝えすることも可能です。まずは下記お問い合わせ先よりお気軽にご連絡ください。