千住博の原画(肉筆)の買取査定のポイント
花田美術では、千住博が30歳の頃から作品を数多くお取り扱いして参りました。
その中でも特に原画をメインにお取り扱いしておりますので、今回は原画作品における買取査定のポイントをご説明いたします。
千住博の作品といえば、原画や版画に関わらずウォーターフォール(滝)の図柄の人気が非常に高いです。
しかし、図柄以外にも買取査定に大きく影響してくるポイントがございますので、その辺りもご参考いただければと思います。
図柄(モチーフ)
千住博の最も代表的な図柄はウォーターフォールです。
以前は、黒や紺色のバックに白い滝が流れる作品がほとんどでしたが、近年ではフォーリングカラーと呼ばれる赤や緑などの色彩で描かれるようになりました。
ウォーターフォール以外にも、以下のような図柄は高い人気があります。
- 森
- 砂漠
- 桜
- タイドウォーター
- 湖畔
- 富士山
- 鹿
- 仏塔(五重塔など)
人気の高いウォーターフォールは、軽井沢千住博美術館だけでなく、東京国際空港や羽田空港、金剛峯寺などでも見ることができます。
羽田空港では、ウォーターフォールの他、湖畔を描いた作品(「夜の湖畔」「朝の湖畔」)なども展示されています。
千住博の描く作品からはどの図柄でも、自然の静寂や躍動感がひしひしと感じられます。
美術館だけでなく、空港などの身近な場所にパブリックアートが展示されておりますので、一度ご覧になられることをおすすめします。
制作年代
千住博の作品は、制作年代だけで評価が変わるわけではありません。
しかしあえて制作年代だけで言えば、1995年以降の作品は評価が高くなる可能性があります。
その理由は、代表作のウォーターフォールが、1995年開催のヴェネツィア・ビエンナーレで名誉賞を受賞したからです。
ヴェネツィア・ビエンナーレは、各国から選出された国家代表アーティストの作品の展示を行う「美術オリンピック」とも称される国際美術展覧会です。
創立100周年に東洋人が初めて名誉賞を受賞したことで、世界的にその名が知られるようになり、千住博にとって大きな節目となりました。
そのため、1995年以降の近作の方が評価が高くなる傾向が強いのです。
千住博の代表作「ウォーターフォール」の原画の買取価格
千住博の代表作であるウォーターフォールの原画は非常に人気が高いため、買取価格も高くなります。
ウォーターフォールの原画は、出来が良いと小さな作品でも300万円以上はすると思います。
幅・高さの大きい作品の場合ですと、ハンマープライスで1700万円をつけた作品もございます。
このように同じ図柄の原画でも、作品のサイズや状態によって価格には差がでます。
また、買取価格の相場は常に変動しておりますので、今すぐ売る訳ではない場合でも、お気軽にお尋ねください。
千住博の「森」の情景を描いた作品の買取価格
千住博の森を描いた作品もまた、ウォーターフォールに続いて人気の高い図柄です。
私(=花田美術代表 花田淳)の好きな図柄としては、早朝の静けさの中に一匹の鹿がたたずんでいる図がとても好きです。
この図柄ですと、個人的にも少し相場よりも高く買ってしまうかもしれないですね。
さて、千住博の森をモチーフにした作品の買取価格ですが、近作であれば300万円から600万円くらいのレンジに入る場合が多いと思います。
もちろん小さな作品はお安くなりますし、大きな作品は600万円以上の可能性もあります。
その他の作品の買取価格
ウォーターフォールや森以外の図柄は、比較的低額な場合でも100万円以上はするでしょう。
先程もご紹介しましたが、ウォーターフォールなどの人気の図柄で近作であれば、低くお見積りしても300万円以上はします。
サイズや出来によっては、1500万円以上をつけることが出来る作品も存在します。
ここでは、一般的な評価のポイントや平均的な買取価格をご紹介しておりますが、作品を実際にお持ちいただくことで、正当かつより具体的な価格をお伝えすることができます。
まずはお気軽に花田美術へお問い合わせください。
千住博(Hiroshi Senju)の略歴
千住博のこれまでの受賞歴や来歴などをご紹介します。
1958年 東京に生まれる
1982年 東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業
1984年 同大学院修士課程修了、修了制作東京藝術大学買上
1987年 同大学院博士課程修了
1989年 「千住博画集」(求龍堂グラフィックス)刊行
1993年 絵本「星のふる夜に」(冨山房)刊行
ニューヨーク・アートディーラーズ・フェアに出品
1995年 ロンドン現代美術館「ビューティフルプロジェクト」展
第46回ヴェネツィア・ビエンナーレにて東洋人初の名誉賞受賞
1996年 彫刻の森美術館「千住博 Waterfalls&Glasses 展」(箱根)
バーゼル・アート・フェアに出品
1997年 大徳寺聚光院別院襖絵制作に着手
2000年 両洋の眼展「ライフ」河北倫明賞受賞
2002年 大徳寺聚光院別院襖絵完成
2010年 APEC JAPAN 2010首脳会議の会場構成担当
2011年 JR博多駅のアートディレクション担当、軽井沢千住博美術館開館
2018年 優秀芸術賞受賞(フィラデルフィア日米協会)、「高野山金剛峯寺襖絵完成記念千住博展」(富山県美術館,以降巡回展開催)
千住博は、1995年のヴェネツィア・ビエンナーレで名誉賞を受賞したことは、大きな節目であり、分岐点でもあると語っています。
受賞により注目を集めたことで、海外から大きな仕事のお声がかかることもあったそうですが、その頃に大徳寺聚光院からもお誘いがあったといいます。
日本を断ってヨーロッパで活動することも考えたそうですが、信頼のおける方にアドバイスをいただいて、大徳寺の仕事に専念する為に当時は海外からのご依頼はお断りしたそうです。
こうして、千住博のパブリックアートの代表作ともいえる大徳寺聚光院の襖絵は、5年近い年月をかけて完成されました。
現在はニューヨーク在住ですが、日本のプロジェクトにも積極的に携わっています。
千住博の原画の買取査定は花田美術へ
千住博の原画の売却をお考えの方は、花田美術へお問い合わせください。
花田美術では、相続査定、評価査定、時価会計に伴う査定を行っており、美術品一点から受け付けております。
相続査定においては、美術品相続時の査定書の作成や保管、管理、保険の相談にも対応し、お客様の様々なニーズに柔軟に応えます。
評価価格は、先程もご紹介しました図柄や年代以外にも、原画のサイズや状態など多岐にわたる要因に基づき、公平な判断をいたします。
お写真で作品をご確認することも可能ですので、まずはお気軽に、お問合せフォームまたはお電話にてお問い合わせください。
花田美術の査定実績は50年
花田美術は査定実績が50年以上あり、一般のお客様や会計士の方、税理士の方から高い信頼を得ております。
美術品の正当な価格を見極めることは、豊富な知識と長年の経験が必要となります。
専門性と信頼性が問われる分野だからこそ、お客様に真摯に向き合って参りました。
残念ながら、中にはお客様がご納得されていないまま強引に売却を進める買取業者もございます。
弊社ではそのような疑念や不安などがないように、丁寧にご案内させていただきます。
相続査定や買取査定はお任せください!
千住博の原画の売却をご検討中の方は、査定をご依頼いただけますとより正確な金額をご提示できます。
まずはお電話やメールにて、作品の大まかな情報(サイズ、図柄など)及び、お客様のご要望(売却、相続査定など)をお伺いした上で、次にどのようなステップを踏んだら良いかアドバイスをいたします。
最終的には、実際に作品を拝見する必要があるため、お近くのお客様は早い段階で弊社(東京都銀座)へ直接お持ち込みされる方が多いです。
遠方にお住まいの場合は、作品のお写真をメールや郵便などでお送りいただくと、現物をお持ち込みいただく前に、大まかな査定金額をご提示することができます。
最終査定金額は実物を拝見してから初めてお伝えできるものになるため、ご旅行やご出張の際に作品をお持ち込みされる方もいらっしゃれば、運送会社などをご利用される方も多数いらっしゃいます。
なお、運送をご希望の場合は、その旨をご相談いただければ弊社にて美術専門の運送会社や梱包会社を手配いたしますのでご安心ください。
まずはお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。