『ひまわり』などの作品を描いた世界を代表する画家、ゴッホ。
共同生活していたゴーギャンが家を出ることに逆上し、耳を切り落としてしまった姿を描いた有名な自画像を見たことがある人も多いだろう。
(左)自画像 (右)ひまわり
あまりにも有名な「ゴッホの切り落とされた耳」だが、切り落とされてから125年後の現代になって、最先端の科学技術によってドイツの女性アーティストが蘇らせた。
最先端の3Dプリンタ技術とDNA技術によって復活
ゴッホの耳を再生したアーティストDiemut Srebe氏の作品は、現在ドイツのZKMメディア美術館に「Sugabebe」というタイトルで展示されている。
ゴッホの弟のひ孫の子どもであるLieuwe van Gogh氏のDNAを提供してもらい、再現されたこの耳。理論的には16分の1がゴッホ本人のDNAと同じとされる遺伝子から培養軟骨を作り、3Dプリンタによってゴッホの耳と同じ形に整えることで完成した。
リアル「ゴッホの耳」を使ったアート作品とは?
培養液に浸された耳は、マイクに向かって話した音信号をキャッチし、コンピューターによって神経刺激に変えられて音を聞けるようになっている。もちろん、耳は言葉を理解することはできないけれど、それがまた神秘的な「何か」を伝えてくれるのかもしれない。
作品は7月6日までZKM美術館で展示され、2015年春にはニューヨークでの公開が予定されている。